《India / Bharat》

チャイ
撮影場所:グジャラート州、アーメーダバード

グジャラート州Ahmadabadにて
(敬虔なヒンディ教徒/禁欲的なジャイナ教徒が多く住む地域)

チャイ:インド式ミルクティー、のこと。インド全土及びインド亜大陸〜東アフリカ沿岸部で飲める最もポヒュラーな飲み物。その歴史は浅く、20世紀前半あたりから飲み始めたもの。

上位カースト出身者は、熱いチャイは飲まない。何故なら熱い飲み物を飲むと、体温があがるから。体温の上昇は、身体の感覚が狂う。つまり身体の調子が悪い=自然との調和が崩れた、とされる。身体に調和しないもの=穢れたもの=不浄、とされるため、体温が上昇しない程度まで冷まして飲む。つまり、単に《猫舌》という訳ではない。

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コルカタ下町のシブ〜いチャイ屋

コルカタ(カルカッタ)など西ベンガル州のチャイ屋では、素焼きの小さいカップ《クルハル》が使われている。客は飲んだ後にこれを叩き割る。これは浄/不浄の観念が徹底しているヒンドゥ教文化から派生したもの。

2000年秋の大洪水で素材の土の入手が一時的に困難になったこと、プラスチック製のペラペラ(に薄い)コップの普及などもあり、素焼きカップはなかなかお目にかからなくなってきた。だが2004年5月の鉄道大臣の通達で「駅舎、車内でのチャイの販売は素焼きのカップを使え」となり、現在では町中のチャイ屋は素焼きのカップを使っている(2007年1月現在)。

素焼きの小さいカップ《クルハル》入りのチャイ

2007年1月のコルカタ市内のチャイ屋

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New Delhi 下町のチャイ屋
(女性のチャイ屋はかなり珍しい)


写真右の円盤状のモノはパパル(豆粉を練り平たく伸ばして揚げたもの)。北インドではチャイに浸しながら食べるようだ。パパルは味なし。

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