《Kingdom of Nepal》

ダルバート
撮影場所:各地

庶民系のダルバート(ダルバート・タルカリ/野菜のカレー)
30NRs、バラビセにて

インドでいうところのターリー(ミールス)、ネパールでは“ダルバート”と呼ぶ。つまり「カレー定食」。daal(豆スープ)、 bhaat(バスマティと呼ばれる長粒種米)、 tarkaarii(野菜のおかず)=主菜、が基本三点セット。辛口のネパールの漬物(acaar/大根やジャガ芋などを使う)が必ず付いてくる

ダル(豆スープ)はスープ。水っぽいがライスにかけて、手指でよく混ぜ込んで食べるのが一般的。焦がしたスパイス類、例えば花椒(メティ)などの風味などがあわさって、しっかりした味になっている。主菜が少ない(ない)場合、ダルを御飯にかけて、御飯をヒタヒタにして食べる。

写真のダルは、ムスロ(レンズ豆)を使ったもの。

ネパールでは、祭り/何か特別な日にのみ、肉を食べることが多い。つまり一般家庭ではあまり肉を食べない。農村部では1年のうち、数回食する程度。

おかず&ご飯のお代わりは通常無料。最初に出されたものを食べ終わる頃、必ずおかわりを持ってくる。いわゆる“わんこ蕎麦”状態で、いらない=「プギョ」というまで、延々とおかわりが出てくる。

*

かなり豪華なダルバート、480NRs
(ポカラにて)

ツーリスト向けのホテルのレストラン。ここではなんと480NRsもする!このダルバートの他に、ズーズーダウ(ヨーグルト)や、辛くない生玉葱(pyaaj)など生野菜がついてくる。

主菜の食材や調理の仕方、味付けなど千差万別。家庭やレストランによって味に差がある。使われる食材(特に野菜)はバリエーションがあり、それに併せて使うスパイスも異なる。野沢菜のような干し野菜を使った、野菜炒め煮(saag)、これが日本的な味でうまい。 ジャガイモとネパールの筍(ターマ。メンマに似ており酸味がある)の野菜カレー(アルターマ)など、季節の野菜を使ったカレーは実にうまい。

写真のダル(豆カレー)は、マース(黒豆)を使ったもの。

高級なダルバートには、maasuと呼ばれるカレー味の肉類の煮物が付く。新鮮なマトンのカレー(左から2つ目の小皿)は、羊独特の匂いが全くしない極上品。前日は、マトンカレーではなく、チキンカレーだった。


inserted by FC2 system