《Islamic Republic of Pakistan / Islami Jamahuria Pakistan》

パキスタンでは、女性が外から丸見えの大衆食堂(安食堂)で、食事をすることはない。スペースに余裕がある食堂では、2階を《ファミリールーム》としている。ここで、女性同士、女性連れの家族やカップルが、食事をする。

屋台で食べられるもの(果物、軽食、アイスクリームなど)は、一般的には男が買い、自宅に持ち帰る。経済的に余裕がある家だと、家族の男性が、家族の女性を車に乗せて運転。目的の屋台などの前まで乗り付ける。女性は車内から出ない。この車内で、店の男児(または家族の男性)が出前してきたものを食べる、ことになる。

ゴル・カッペ(お菓子)
撮影場所:ムルタン

実に複雑で不思議な味

ゴル・カッペ: 北西インド〜東パキスタンで人気の屋台お菓子。シュークリームの皮のような空洞の“揚げ皮”(ピンポン球くらいの大きさ)の中に、タマリンドという酸味のある果物の賽の目切りや、茹でた豆、玉葱の微塵切りなどを詰める。

皿に詰めたブツを並べて、上から「スパイス入り塩味のヨーグルト」をかけたものを出してくれる(1セット6個くらい)。すぐに食べないと揚げ皮がブヨブヨになってしまって、サクサクの食感が台無しになる。決して甘い菓子ではない。また、作り手によって味が異なる。

“ゴル・カッペ”は、屋台の他に、各家庭を回る「行商人」も多い。女性や子供に人気の軽食。家庭では、行商が来る時間を心待ちにしている、らしい。女性は屋台で気軽に買って、そのまま食べられる環境にないからね。

製作風景

パキスタンのインド文化圏(東部〜中南部)では、甘ったる〜いお菓子などが豊富。インド文化圏のお菓子は、“揚げ物は、煮物より清浄”というヒンドゥ教の影響を受けていて、パキスタンでも揚げたお菓子が多い。ナッツ類を使ったお菓子は、ムガール料理(ムガール帝国の宮廷料理)に起源するものが多い、とのこと。








1997年04月のレート: 1 PKR =2.95 円
2000年10月のレート: 1 PKR=2.20 円
2002年01月のレート
1 PKR=2.41 円


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