《People's Republic of China / 中華人民共和国》

西域で飼育される家畜は、ヤクと牛が主流で、どちらからも搾乳する。ヤクの乳は、牛に比べて“濃厚”、つまり脂肪分が多く、香り高い。

酸牛(すわんにゅうない)
撮影場所:青海省西寧

ヤク乳ヨーグルト

店の小姐が言うには《ヤク乳》で作ったヨーグルト。表面の黄色は《バターの膜》で、膜はかなり固め。ヨーグルト本体は柔らかくなめらか。ザラメ砂糖をかけて食べる。非常に濃厚で美味しい。本当に美味しい。

※《すわんにゅうない》とは、ヨーグルトのこと。語源はトルコ語のようです。

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「青海省、チベット自治区」の乳製品

中国の西域は、7世紀(唐)〜13世紀(元の中期)にかけて、シルクロード(河西回廊など)の交易陸路でした。このため、中央アジアの諸民族(トルコ系民族の慣習の強い)の「牧畜社会」との交流もあり、特に、新疆ウイグル自治区・青海省・チベット自治区・内モンゴル自治区などで、牧畜が盛んになったようです。

現在、(特に)チベット自治区と内モンゴル自治区の人々は、生活が“牧畜に依存”しているため、必然的に家畜の「乳」が「乳製品」として食生活に占める割合が高くなっています。
東アジア地域(中国西北部・モンゴルなど)では、生乳は飲まないが、ヨーグルトとして加工したモノは食するようです。

回族の大好物はヨーグルト:回族が多く住んでいる、寧夏回族自治区・青海省北東部・甘肅省南部辺りの街の辻では、ヨーグルト屋台もあったりします。

チベット族は、ヨーグルトはあまり食べない:発酵しかけた乳を攪拌させて作った「バター」をお茶に入れて飲んだり(バター茶=ja, suja)、汁の中に「チーズ datsi」と肉を入れた料理、「乾燥させたチーズ teppa」などを好む。

非イスラームの漢族もヨーグルトを食べます:ここ2〜3年来、大都市の近代的なスーパーなどで売られている、プラスチック製 or ガラス製の容器に入ったヨーグルト。日本でも見かける会社(ブランド)の品はOKなのですが、それ以外のブランド品は、味や品質などに問題があり、お勧めしません。

スーパー(超市と書く)では、ヨーグルト、牛乳(ロングライフ)やバターも扱っていますが、これらを買うのは、やはり華僑や外国人が多いとのことです。

《牛乳》で作った壺入りヨーグルト

牛乳ヨーグルトは主に、回族が好んで食べもの。中国の黄河流域(北京・陜西省など)の東部地域などでは、漢民族も普通に食してる。北京では、明(14-17世紀)の時代から食べられるようになったそう。しかし、揚子江から南の地域では、かっらきし見かけません。

壷入りの牛乳ヨーグルトは、既に加糖(控えめな甘さ)されている。やや濃厚で味にハズレはない。このヨーグルトは、冷蔵庫で冷やしている。ヨーグルトはかなり柔らかいため、蓋の紙にストローを刺して吸います。1個2.4元前後。

壷入りヨーグルトの壷は、釉薬を全部に塗った陶器製。壷は買った店に返します。







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