《People's Republic of China / 中華人民共和国》

四川料理の特徴は、麻=痺れる(山椒/花椒)・辣=辛い(唐辛子)。

「火鍋」は中国のほぼ全土で食べられる四川料理。その地の繁華街には、必ずと言っていいほど「火鍋城」と名前が付いた火鍋屋がある。

四川火鍋
撮影場所:四川省成都

花椒とラー油がほどよく効いた辛さ
(一人前60〜80元ほど)

火鍋は、「太極」模様をした銅版で区切られている。2つの異なるスープが入っているが、切り離せない事から「鴛鴦鍋」と呼ばれる。

鶏ガラと牛油のスープに、大量の唐辛子・花椒と胡麻油等を混ぜた激辛の「赤い」辣湯。トマトやナツメの入った全く辛くない豚骨ベースの「白い」清湯、つまり一つの鍋で二つの味が楽しめる。写真の火鍋のスープには、漢方薬材が入っていて十分に煮込んであるため、薬膳火鍋と呼ばれる。

具は好きなものを選ぶ。野菜、肉(蛇や臓物類も含む)、魚貝類など、何でもアリという感じ。羊肉・牛肉・センマイ・腸など肉類や、筍・白菜・チンゲン菜などの野菜、魚の切り身(頭は高級店のみ)、カマボコ等が代表的なもの。豚や山羊の脳みそや、蛇、あひるの舌、犬肉などもある。

具は、グツグツと煮えた鍋で煮込むのではなく“しゃぶしゃぶ”と同じ感じで、具をくぐらせる程度。これを、別添えのタレをつけて食べるのだが、タレは、ごまだれ、ピーナツだれ、ごま油、など何種類もある。

何せ激辛なので、汗だくになる。上半身裸になって食べる中国人もいるほど。

火鍋には味を良くする為に、なんと阿片を入れていたそうだが、1988年末に禁止令が出た。火鍋のスープは「だしがとれる」とかいう理由で、前の客が使ったスープから具を取り去って、次の客も使う店も少なくない、とのこと。







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