《Canadas》

イヌイット Inuit（人、という意味）の人々は、モンゴロイド少数民族なので、モンゴル人というか日本人にそっくり。カナダのイヌイットは、グリーンランドのイヌイットと異なり、かなり混血がすすんでいる。

1960年代以降、イヌイット居住地にある地下資源（油田や天然ガス）に目を付けた政府（カナダ、アメリカ、デンマークなど）は、イヌイットとの話し合いで、土地保全や制限付き自治権、包括的な援助を与える代わりに、掘削権を得た。結果、イヌイットの生活様式は貨幣経済に組み込まれ、定住者が多くなった。食生活も激変し、元来あり得なかった成人病患者が蔓延している。カナダのイヌイットは、政府などの援助で生活が豊かになっている。

アルコール依存症に陥るイヌイットが急増。急激な生活環境の変化に対応しきれないイヌイットも少なくなく、発作的な自殺者も増えた。そのため関係各国政府は、イヌイット居住地向けのアルコール（酒）の販売制限を行っている。カナダでは、イヌイットが住む準州での酒は非常に高い。