《中華人民共和国》
キルギス語では、クルグズ Kyrgyz という。中国では主に、新疆ウイグル自治区西北部の克孜勒蘇柯爾克孜自治州(クズルス・キルギス自治州)住んでいるが、黒龍江省富裕県にも住んでいる。この自治州は「キルギス共和国」の東隣と国境を接している。 中央アジアの中でも最もモンゴロイドの顔立ちに近く、ほとんど日本人と区別が付かない人も多い。言語は、突厥の支配下に入って以降、アルタイ語系/テュルク諸語(トルコ系)のひとつ、キルギス語を話すようになった、らしい。文字は「アラビア文字」を基礎としている。 南北で文化慣習が異なる。南はウイグル語に通じ、ほとんどがスンナ派イスラーム教徒だが、シャーマニズムなどの自然信仰の要素も残存している。 北はモンゴル語やカザフ語に通じ、チベット仏教やシャマニズム(シャマンを媒介とした霊的存在との交渉を中心とした宗教の一種)も少なくない。 キルギス族 キルギス族は、遊牧や牧畜を主な生活の基盤としてきた民族。 キルギス族は2000年前、南シベリアのエニセイ川上流のミヌシンスク地方に居住していた、とされる。7世紀、突厥の支配下におかれ、以降、唐とウイグルに従属した。13世紀にはモンゴル帝国に従属し、その都度、混血していった、らしい。 113世紀頃(7世紀頃までに、天山山脈の北西麓〜南麓への移住を完了。一部は17世紀頃、イスラームに改宗した。 1960年、中国にて民族名称を統一した時に、柯爾克孜族となった。 ※中国では、キルギスタン共和国に住むキルギス族を「柯爾克孜」と書き、中国に住むキルギス族を「吉利吉斯」と書いて区別している。
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