《 Republic of Iceland 》 アイスランド北部の牧草地帯は、フィヨルドが埋まって出来た平坦なところ。この平らな土地に、芝で作った家群を見かける。北極圏に近い北ノルウェーから伝わったらしい。 現在は、このような《古民居》の家に住む人々は激減し、現代的な住宅に移住している。現存する《芝の家》は、ほとんどが物置として使われていた。
(芝の家の玄関部分) 芝の家は、一般的には1棟1部屋。だが家と家を接近させ、接近部分に屋根をつけて廊下にし、各棟をつなげて大規模な家屋にしている場合もある。芝の屋根の下には、白樺の木の皮を敷き、防水する。 * 芝の家の裏側 木で大まかな枠組みを作り、これに沿って、縦横35-40cm×深さ25cmくらいで切り出した《芝》を積み重ねていく。切り出した芝は芝の葉が重要なのではなく、張り巡らされ密集した細かい根が重要。この根のお陰で、土はブロックのようになり、簡単には崩れない。 * これも大規模な家屋のひとつ 壁の部分はほとんど補強しなくても済むが、天井部分の補強は、雪の重みに耐えられるように、密にしている。居住部にあてる部屋は10畳以上あり、天井が高いためか驚くほど広く感じる。窓が少ないので部屋は暗めだが、暖かい。でも湿気は強い。 * これは倉庫として使用 * 家屋と家屋をつなげる廊下 大規模な家屋となれば、一部屋単位の家と家の間に低い屋根で覆い、室内廊下にしてつなげている。天井の高さは220cm程あるため、頭がぶつかることはない。大規模な家屋は、(除倉庫)6軒ほどが1つの集合体になっていることが多い。
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