《 中華人民共和国 》

客家円楼:振成楼 ジェンチョンロウ
撮影場所:福建省永定県湖坑鎮洪抗村

「振成楼」は中国内外の団体観光客が多く、一番観光化されてる土楼かもしれない。また「振成楼」で暮らす家族は1〜2家族しかないため、“生活感溢れる光景”はない。 しかしその重厚で贅沢な造りは、特筆!

「振成楼」は「醒廬餐館・左耳房」という旅社もやっている。つまり土楼内に宿泊できる。2002年末での価格は、1泊30元(2人の場合40元) 昼食、夕食は10元ずつ。近代的な共同便所・温シャワーあり。

振成楼:1912〜1916年にかけて建造された。4階建て、2重円の《内通廊式円楼》。全208間(1階あたり48間、1家族あたり6間)、と、土楼の中では一家族あたりの部屋数が多い。

計算しつくされた贅沢な土楼ゆえ、「土楼王子」と称される。

洪抗村に住む林一族(鍛冶屋)の林仕栄は、清朝時代にタバコ事業のうち、煙草の葉を切り込む“煙刀”で成功させ、その遺子の3兄弟は財を成した。この時、洪抗村に壮麗な五鳳堂の方楼「福裕楼」を建てた。長男と次男が死去したあと、三男の林仁山は、2番目の兄の長子とともに「振成楼」の建築を計画した。

だが林仁山が死去したため、日本の早稲田大学への留学経験もある仁山の長男が、父の意志を引き継いで完成させたもの。

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