《 中華人民共和国 》

版築構法でつくられた塀
撮影場所:甘粛省、同心近郊

紀元前の黄河文明の時代から伝わる「版築構法」の塀

粒子の細かい黄土をそのまま用いた(生地)生土建築。

両側から厚さ5〜10cm程×長さ1mほどの木の板を、約50cm空けて両側に並べ、ここに粒子の細かい黄土(モンゴル高原付近から風で運ばれた砂塵の堆積層、20m〜70mの厚さになっている)の砂を入れて、専用ので、隙間なく押し固める。

押し固まったら同様の木の板を、木の上に重ね、同じ作業を繰り返す。黄土は、粒子が細かく乾燥すると非常に固くなる特性がある。気の長くなる作業であるが、一度つくられた「版築構法」の塀は、なかなか崩れることはない。

西域の「万里の長城」の壁も、この工法でつくられている。

家屋は片流れ屋根の土木混構造住宅で、固まった黄土を切り出した日乾し煉瓦を、積み重ねてつくったもの。この地域は雨が滅多に降らないようで、屋根の斜面はほとんどない。








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