《India / Bharat Ganarajya》

Hari Mandir(Golden Temple)
撮影場所:パンジャーブ州、Amritsar

(1996年)

本堂は金ピカの建物

シク教の総本山。パンジャーブ地方では“神がいる宮廷”の Dardar Sahib、または、“神の寺院”Harmandir と呼ばれる。第5代グルの時代の1577〜1589年に建造された。アフガニスタンのアフマド・シャーのインド侵攻で建物が破壊されたため、1764年に再建された。

万人に開放という意味合いで、四方に窓がある。1802年に金箔がはられ、現在の姿になった。

120m×150mの池の中心に、金ピカの本堂があり、本堂へは橋で往来する。池を取り囲むように四方は、大理石で作られた幅15m程の諸施設が立ち並ぶ。池の水は「不死の水/甘露の水」ということらしい。

寺院内には無料で入ることができるが、教義にも通じる規則がある。男女ともに頭髪全てを布で覆わなければならない(布の貸し出しあり)・土足厳禁(足は洗わなければならない)・タバコの持ち込み厳禁1つは靴をぬぎ、足を洗う。

本堂内には、天蓋付の台座があり、デカい座布団の上に聖典 Guru Granth Sahib が置かれている(ユダヤ教のシナゴークと同じ)。聖典は1430ページあり、5894の聖歌(キールタン)が書かれている。本堂内部には椅子がなく、皆、あぐらをかいて座る。(聖典はシク教徒の自宅にも置かれている)

シク教は「一神教」であるため、本堂内で行われる礼拝では、シタールやハーモニウムインド楽器の伴奏に合わせて、唯一絶対の神に全身全霊を捧げる聖歌を詠む(というより歌う)。

礼拝後や参詣後に「カラ・パサード」と呼ばれる聖餐が、訪れた信者・非信者ともに全員に配られる。カラ・パサードは、小麦粉とギー(精製バター)と砂糖を加熱して錬ったもので、結構熱い。両手を皿のようにして受け取らなければならない。不味いものではないが、聖餐なので食べ残しは許されない。

シク教寺院はどこの寺院でも、シク教徒同様、頭髪を隠してタバコの持ち込みさえしなければ誰にでも、食事(豆カレー、芋煮、チャパティ、+@)を無料で、しかも連続7日間を限度に提供してくれる。さらに寺院に隣接した施設は無料の宿坊(Guru Ram Dass Sarai)である。

※寺院内の食堂では並列に(床に)座る。一列がある程度揃うと、給仕により、仕切りが付いたステンレス製の皿が目の前に置かれる。続いてバケツに入った豆カレーを柄杓で注がれ、芋煮、チャパティが配られる。寺院によっては食後の果実も付く。一通り食べ終わると、皿が片付けられる。すると食事を待っていた次の人たちが代わってまた並列に座る。

食材は喜捨で贈られたもの。給仕人や料理人など全てボランティア奉仕である。ボランティアの中には、大金持ちの信者もいるらしい。

寺院内の回廊にある資料館には、1984年6月4日早朝〜6日におきた、インド政府によるシク教徒弾圧「ブルースター作戦/ウッドローズ作戦」の詳細な資料が展示されている。

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