《India / Bharat Ganarajya》

エローラ第16窟《Kailasanatha Temple》
撮影場所:マハーラシュトラ州、Ellora

(1994年)

全景

8世紀、シヴァ神に奉げた石彫寺院。

玄武岩の山を上から幅約45m×奥行約85mに“掘り下げ”、そこに高さ(深さ)約32mの寺院及び諸堂、楼門、記念柱(スタンパ)、象の彫刻、記念柱などを削り取り、寺院内では部屋などの内部空間や柱や梁を残している。前堂の天井には、壁画が残っている。掘り出された岩石は推定20万トン。

寺院全体が、シヴァ神が住んでいたとされる「カイラーサ山」を表しており、カイラーサ山を象(象車)が持ち上げているというモチーフになっている。

周囲の回廊から本堂をみる

周囲の岩盤にも回廊と、2層の石窟寺院を造っている。

エローラ第16窟《カイラーサナータ寺院》:ラーシュトラクータ朝の最盛期、クリシュナ一世(757〜773)が始めた一大国家プロジェクト。寺院の様式は「南方型」なので、塔状部は、段状。756年から工事に着工したとされ、完成まで1世紀余りを費やした。

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エローラは南北2kmに渡って、南から第1〜12窟が仏教寺院(7〜8世紀)、第13〜29窟がヒンドゥ教寺院(主要寺院は7〜9世紀)、第30〜34窟がジャイナ教寺院となっている。


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