《République de Mali》
日干し煉瓦で出来たマドラサ かつての王族の建物。1階中央部の簾が入口になる(庇がないのでスーダン系住居とわかる)。現在はイスラームを教えるマドラサ(神学校)になっている。 バニ川の泥と藁を練って寝かして作った「日干し煉瓦」を積み、椰子材で補強して作られている。椰子材は外壁を突き抜けている。外壁の補修の際の足場として使われる他、降雨で外壁の泥が流れ落ちる時、雨をとめる役目も果たすそうだ。外壁は、降雨などで日干し煉瓦が流れ落ちないように、同素材の泥を塗っている。 * 板に書かれたコーラン マリ帝国(1240〜1473)〜ソンガイ帝国(1473〜1591)時代のジュンネは、地中海沿岸諸国と西アフリカを結ぶ「サハラ交易」の水運交易の中継地点として栄えた。当時の人口は推定1万〜1万五千人(現在は1万人以下)。 マグリブ(アフリカ北西部)やカイロ(エジプト)、メッカ(サウジアラビア)等から芸術家や学者、建築家などを呼び、高度なイスラーム文化が発展していく。 だが1591年にソンガイ帝国はマグレブのモロッコ帝国の侵攻で滅亡、マグレブの経済発展、戦乱の影響、川の流れの変化、砂漠化もあって、ジェンネの水運交易は衰退、ジェンネの町の活気は二度と戻らなかった。 |