《République de Mali》

旧市街の民家(バラク)
撮影場所:ジェンネ

モスクを中心としたこの旧市街地も、世界遺産に指定されている。旧市街の民家もマドラサ(神学校)も全て、屋内の床も壁も天井までも日干し煉瓦と泥壁でできている。これらの家々を「バラク」と呼ぶ。

この辺りの伝統的な民家は、出入り口の違いから「スーダン様式」と「モロッコ様式」がある。

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生活排水は突き出た管からタレ流し

全てが日干し煉瓦と泥壁で出来ており、「中庭」を中心にして部屋が並ぶ。一般的に、1階は家畜小屋と台所、2階が住居、3階が屋上になっている。金持ちになると2〜3階が住居で4階が屋上になる。どこの家も屋上は必ずある。階段は薄暗く狭い。

迷路のような細い通路の両脇に家々がある。時折、入り組んだ細い道の中央に溝があるが、これが伝統的な排水溝。排泄系の汚水も含まれている。近年、屎尿だけは外に出ないよう、管の改良&下水工事も行っている。

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壁に伝わる左側の配管が、屎尿用の配管

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「スーダン様式」の民家

庇等もない簡素な玄関

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「モロッコ様式」の民家

庇や囲いがあるごっつい玄関

※写真右の路地の中央にある溝が、伝統的な排水溝。各家から外に垂れ流された汚水は、道の中央部分に集めらる仕組み。

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どの様式も家への導入部分は簡素

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中庭から居住部分を見る

居住間は細長いが、意外と広い

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屋上から中庭をみる
(この家は金持ち)

道に面した部分の窓が極端に小さい(採光のみ)。だが中庭に面した部分は、出入り口を兼ねた大きな切り口と、日干し煉瓦をモザイク状に積んだ、開放的ではない窓がある。こういう窓なので、ほとんど家には窓ガラスはない。金持ちの家には、大きな切り込みがある「窓」があるが、その窓に簾みたいなのを垂らしたりしているだけ(何も遮蔽しない家も多い)。

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どの家にも中庭があり、囲むように居住室がある

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(この家は中級程度)

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支配階級の家も同じ路地にある

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放置され、土に還った家もある・・・









2005年12月撮影
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