《Republic of Yemen / al-Jumhuriya al-Yamaniya》

シバームは、3世紀頃から繁栄したのがハドラマウト王国の首都だった。乳香(樹脂状の香料/宗教儀式等にも使う)などの交易で街は16世紀まで繁栄し続いた。

シバーム旧市街
撮影場所:シバーム

(2004年)

世界最古の摩天楼都市、砂漠の摩天楼都市

イエメン東部の砂漠地帯の外れに広がるワディ・ハドラマウト(オアシス。全長160km、幅平均2km)にある。東西約500m、南北約400mの旧市街は城壁に囲まれている。この中にハドラマウト地方の伝統的な日干し煉瓦造り(アドベ煉瓦)の高層建築群がある。

人口は約7000人。だが昼前からは(猛暑のため)家人は家に入ってしまうので、路地には人影がなくなり、見かけるのは山羊ばかりなり、という町。1982年、世界遺産に登録された。

新市街(といっても旧市街と似たような造りの家々だが)の裏手の山の中腹から、旧市街を望む。地球の歩き方とかロンプラとかの撮影ポイント。

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摩天楼の前にあるワディは普段は涸れ河だが、上流にダムが出来るまでは、何年か何十年かに1回、大洪水を起こして旧市街の住宅群を脅かした。洪水が起きるたび、家を補修したり建て替えていた。1535年におきた大洪水では、旧市街は壊滅状態になっている。

写真の住宅群(右側)は、1535年の大洪水後に再建された住宅群。現存する住宅では一番古い。現在は築100〜300年の住宅が多い。度重なる洪水や、住宅の持ち主の経済状況が、住宅維持を左右している。







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