《Syrian Arab Republic / Al Jumhuriyah al Arabiyah as Suriyah 》

マアルーラの町
撮影場所:中西部、Maalula

マアルーラの町並み

※岩山の山頂にある教会は、ギリシア正教の「セレジウス教会」

薄い水色や黄色の家は、日中の強い日差しを避ける/水色は蚊や蠅を防ぐ。住民の大半は、ギリシア正教徒とギリシアカトリック教徒。

大きな教会は、山頂のギリシア正教(Syrian Orthodox)「セレジウス教会/僧院」と、山腹の大地にあるギリシア・カトリック(Syrian Catholic)「テクラ教会」があるが、町には、小さい教会が多く建っている。

マアルーラ Maalula

首都ダマスカスからレバノン側に約1時間(北へ約55km)。アンチ・レバノン山脈の山麓の谷間にある町(標高1729m)。この町では、イエス・キリストや聖母マリアも話していたとされる「アラム語」が日常会話になっており、町の中腹から山の上部にかけては、Syrian Orthodox/Syrian Catholic、が多く住む。

アンチ・レバノン山脈の荒涼とした岩山は、非イスラーム、非西方カトリック教徒にとって、絶好の隠れる場であり、Syrian Orthodox 聖職者の、霊的な実践修行(修道)の場、であった。

民家が途絶えた山頂付近には、修道場である横穴「靠崖式窰洞」が掘られ、聖職者の墓も「靠崖式窰洞」にある。また未だに「靠崖式窰洞」に住む人々もいる。



アラム語
http://arabic.gooside.com/aramaic/

アラム語は、古代メソポタミア地方において、アッシリア帝国、バビロニア帝国、ペルシア帝国の公用語として長く用いられてきた国際語、であった。現在では「アラム語」の方言が、シリア語となっている。

純粋なアラム語の話し手は、中東各地に推定30万人いるらしい(キリスト教徒・ユダヤ教徒)。口述伝承。

イエス・キリストが生まれた現在のイスラエルのナザレでは、ヘブライ語かアラム語を話していた、と想像される。「新約聖書」の中には、いくつかのアラム語の断片が、福音書に書き残されているため、イエスは「アラム語」を話していた、と考えられた。

キリスト教の「旧約聖書」は、大部分がヘブライ語(アラム語から生まれた一方言)で書かれているが、ごくわずかな部分が、アラム語で書かれている。「新約聖書」は一貫してギリシア語で書かれている。



東方正教会 Eastern Orthodox Church

東方正教会は、世界には約1億8000万人の正教信徒がいる、とされる。東方とは、ローマ・カトリック圏の西ヨーロッパからみて東方(オリエント)に位置する地域で信仰されているキリスト教諸派の総称。

東方正教会は、バルカンからスラブ世界、中東各地に布教されている。カトリックのようなローマ法王庁と比べられる組織はなく、同一の教義/ほぼ共通の公的な祈祷(典礼)に立脚した「諸教会」の緩やかな連合体、である。

1054年、キリスト教会は、正教会と西方教会(ローマ inserted by FC2 system