ドイツ連邦共和国
Bundesrepublik Deutschland / Federal Republic of Germany

Baden-Baden

ヨーロッパ随一の格式を誇る《ヨーロッパの夏の都》

温泉街

温泉街

ドイツ国内には、約250カ所の温泉があるが、Baden-Badenドイツ語で、温かい風呂=温泉を意味は国内有数の温泉地。Baden-Baden は、ドイツ最大面積の森林地帯 シュバルツヴァルト(黒い森) の北部、オース川の渓谷にある。

古代ローマ帝国時代(約2000年前、西暦75年とされる建造物がBaden-Badenにある)、フランスとドイツ国境にあるストラスブールに駐屯する古代ローマ軍によって発見され、皇帝用・兵士用・軍馬用の3つの浴場を作って大いに繁栄した。

その後、温泉地としては一時衰退するが、18世紀半ば、欧州では「飲泉」による温泉治療が盛んになった。Baden-Baden も例外ではなく、19世紀初めからは、欧州の強大国の王室・貴族、著名人などの保養&夏の避暑地になった。Baden-Baden は《ヨーロッパの夏の都》と知れ渡り、世界有数の社交の場になる。

年間の宿泊数は、95万泊!で、うち45%が(大多数が金持ち)外国人客です。しかし福祉削減(かつて医療保険で四週間までの温泉療養が受けられた)で、平均滞在日数は、21日間(ピーク時)から9日間に激減したらしい。宿泊代が高いので、貧乏旅行者には敷居の高い温泉町だぁ…(涙)。

一般観光客が入浴可能な代表的浴場は、《カラカラ浴場 Caracalla Therme 》と《フリードリッヒ浴場Friedrichsbad 》。 そいや無料の温泉飲用ホール Trinkhalle もありましたっけ。もっともこれらだけでも、十二分に Baden-Baden の豪華な雰囲気が味わえます。

※2004年春、3つめの入浴施設《カシオペア・テルメ》が完成予定(建設費は約13億円)。エステやマッサージを重視した施設だそうです。

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飲泉ホール Trinkhalle

コリント様式の円柱と14の壁画が飾られている回廊
1839〜42年の建造

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横から見たところ

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飲泉ホール Trinkhalle、回廊

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飲用温泉の飲み場

飲用温泉の蛇口

温泉飲用ホール Trinkhalle は、入場料も温泉飲用も無料
(でも容器は有料なの)



場所・行き方

フランクフルト Frankfurt am Main (ドイツ) から特急列車ICで1時間30分。マンハイムMannheim (ドイツ) から1時間。バーゼルBasel (スイス) から国際特急列車ECで1時間半。駅および駅前は「町外れの小さな田舎駅」で何にもない。駅の売店・カフェテリアの閉店時間も早い。コインロッカーはあるが、数は多くない。

温泉浴場など中心街(旧市街)は、駅から5km離れた城塞の麓にあり、1番の公共バスでレオポルト広場 Leopoltplatz まで10分(タクシーも同じ)

日帰り温泉施設など
現代的なカラカラ浴場、荘厳なフリードリッヒ浴場がある。どちらも源泉は同じ。
泉質など
泉質:塩泉、と思われる。現在は地下200mから汲み上げている。リューマチ等に効果あり。
温度:源泉は、55〜65度。欧州の温泉では高温。
やや甘しょっぱい食塩水。
http://www.baden-baden.de/jp/(日本語)
http://www.baden-baden.de/en/index.html(エーゴ)

駅

バーデン・バーデン駅

ショボイ駅であるが、2006年再訪したら多少改装されていた。

◆歴史
古代ローマ帝国時代(約2000年前)、フランスとドイツ国境にあるストラスブールに駐屯する古代ローマ軍によって発見された。この当時つけられた地名は《Aurelia Aquensis》で、源泉は20カ所もあったらしい。

古代ローマ帝国は、皇帝用・兵士用・軍馬用の3つの浴場を作って大いに繁栄した。王侯貴族は、綺麗なおね〜ちゃん、おに〜ちゃんを侍らせて、ルンルン♪だったに違いありません。羨ましい。

※旧市街の中心地である市場広場(マルクトプラッツ)とペテロ・パウロ教会の地下には、この古代ローマ浴場遺跡がある。

中世では、宗教的制約から温泉は衰退したが、18世紀半ばからは「飲泉」による温泉治療が盛んになりました。

19世紀初め、ナポレオン1世 Napoleon Bonaparte(1769-1821)の養女アルミーナさんが訪れるようになって以来、劇場やホールなどの娯楽施設が次から次へと造られた。大英帝国女王兼インド女帝の Victoria 女王(1819-1901)、ブラームスやショパン等芸術家や著名人が訪れ、ヨーロッパの王室・貴族方々の保養&避暑地、世界有数の社交の場になる。

1872年、本格的なローマ・アイリッシュ様式入浴場施設《フリードリッヒ浴場》が建設され、その前後に女性用浴場《アウグスタ浴場》を建設した。アウグスタ浴場は1985年には、ヨーロッパ一の規模を誇る温泉総合施設《カラカラ・テルメ》に建て替えられている。

Baden-Baden は、第一次/第二次世界大戦の戦禍からは逃れたため、19世紀につくられた旧市街の格調高い《壮麗な建物群》がよく残っている。最新の医療施設、複合施設、富豪の別荘や、格式の高いホテル、カジノ(正装のみ入場可能)が林立している。

現在は、人口5万人の静かな町。小汚いバックパッカーには全く無縁の、セレブな町でありました。

Baden-Baden
http://www.baden-baden.de

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