《 Kongeriket Norge 》

炭坑用の空中ケーブル
撮影場所:Svalbard 諸島 Spitsbergen 島

ギンギラばす1

(2005年8月撮影)

ノルウェー側では、かつてはアメリカ資本で作られ、のちにノルウェーに買収された Store Norske Spitsbergen Kulkompani 社(SNSK)が採掘を行っている。炭坑から掘り出した石炭は、空中ケーブルによって積み出し港(または石炭火力発電所)に運び出されていた。※ロシアの炭坑はトロリー式列車。

スピッツベルゲン島は、捕鯨のための基地として季節集落がつくられたが、上質な石炭の埋蔵が発覚してからは、炭坑の島になった。1890年代、ノルウェー政府はスッピッツベルゲン島を経済特別区にして、開拓者を入植させた。同様にロシアも開拓者を入植させている。

採炭の最盛期には、ノルウェーやイギリス、アメリカなどの採掘会社が乱立し、ヨーロッパ各地から炭坑夫が集まった。スピッツベルゲン島のほぼ全域では、平行な石炭層(厚さ50〜1m)が一部露出しており、どこも水平坑道による抗内堀を行っている。

ノルウェーが管理している炭坑では、現在、第7炭坑だけが稼働。かつてのような炭坑夫はほとんど存在せず、機械採炭を行っている。

第二次世界大戦中、ナチス・ドイツは戦略上の重要拠点と位置づけたため、戦渦に巻き込まれている。

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炭坑夫が描いた、らしい

坑道はどこも幅約10mだが、高さ50〜1mくらいしかない。炭坑夫は常に匍匐前進のような格好を強いられながら、採掘を行っていた。坑道の斜面は、水平坑道なので緩やかな坂道といったところ。抗口は山の中腹にある。



■スッピツベルゲン島

北緯74〜81度。極北のバレンツ海にあるスバールバル Svalbard 諸島で唯一、人が住むスピッツベルゲン Spitsbergen 島は、ノルウェーとロシアが産業活動を行っている。スバールバル諸島の中心地は、スピッツベルゲン島の(ノルウェー領)イスフィヨルドの奧にあるロングイヤービエン Longyearbyen で、北緯78度12分、東経15度40分に位置する。

ロングイヤービエンは、行政機関がある町では世界最北であり、人口は約1000人前後。メキシコ湾から流れてくるメキシコ湾流(北太平洋暖流)のお陰で、高緯度にもかかわらず、人の居住が可能である。白夜と極夜がそれぞれ約40日間ある。

※スバールバル諸島には、イヌイット(エスキモー)は居住していない。1920年のパリ会議により、正式にノルウェー領になったが、ロシアの炭坑があるバレンツブルクとピラミデンは、事実上の治外法権状態になっている。

また同年に結ばれたスバールバル条約により、調印国(現在は日本を含む40カ国以上)の国民の居住と平等な経済活動が認められている。 経済活動を行使しているのは、ノルウェーとロシアだけである。主産業は共に石炭。だがコストが見合わないが、領土保全の為に細々と採掘を続けている。

スピッツベルゲン島では、1916〜1980年頃まで石炭会社SNSK(ノルウェー)が代用通貨を発行していた。※島内にあるロシアの炭坑でも、独自の代用通貨が発行されていた。







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(はるこ@煩悩を背負った不良主婦)








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