《 Konungariket Sverige / Kingdom of Sweden》

Narvik(ノルウェー)〜Kiruna(スウェーデン)
撮影場所:全域

ギンギラばす1

(2005年8月撮影)

ノルウェー側の Narvik 駅
北緯68度27分

乗客にとってはここが終点だが、スウェーデンのKiruna 駅から積み込んだ、Kiruna 鉄鉱石(スウェーデン鋼)やセメントなどを運んだ貨物車両は、Naruvik 港(ビクトリアハブン港、1887年開港)にある積み出し基地まで行く。貨物車両は50両以上もあり、車両同士を連結棒でつないで、横転を防いでいる。

ノルウェー側の始発/終着駅 Naruvik 駅と、スウェーデン側の始発/終着駅 Kiruna 駅を結ぶ路線は、世界最北の路線で「オーフォート鉄道」と呼ばれている。運営は、MTAB(スエーデン)/MTAS(ノルウエー)が行っている。

1902年、Kiruna(スウェーデン)で採掘された高品質の鉄鉱石等を、積出港がある Naruvik(ノルウェー)に運び出すために、開通させた。また Kiruna(スウェーデン)からはボスニア湾に面する Luleåまでの路線もある。Naruvik 港(ビクトリアハブン港)は不凍なので、冬でも積み出しが可能である。

貨物輸送は1日なんと16往復だが、旅客輸送は1日3往復程度。Kiruna→Narvik 間は鉄鉱石を積んでいるが、Naruvik→Kiruna 間は石灰などを積んでいる。

Naruvik〜Kiruna〜Boden(Luleå)〜Stockholmの路線は、世界最北の路線として観光客に人気があるため、直通の寝台列車が1日1往復運行されている。※Boden〜Stockholm間は、フランスの私営 CONNEX 社が運営している(車両はスウェーデン国鉄のもの)。

*

スウェーデン側の Kiruna 駅にある鉄鉱石の採掘場

1900年から採掘を始めたヨーロッパ最大の Kiruna 鉱山は、現在も世界の鉄鉱石の4%を産出している。近年、Kiruna 駅や住宅街の下に、有望な鉄鉱石が埋蔵されていることがわかった。鉄鉱会社LKABは、2020年までに駅や住宅街を丸ごと移転させる計画を建てており、約23,000人の町は大騒ぎ中。

*

鉄鉱石他を貨物車両に積んでいる

第1次・第2次世界大戦では、スウェーデンは中立政策をとったため、両大戦には参加していない。スウェーデン政府は、キルナ鉄鉱石をナチスドイツに販売した。ナチスドイツは、キルナ鉄鉱石のノルウェー側の運搬ルートを一時期占領した。積み出し港 Naruvik は、ナチスドイツとノルウェー軍を含む連合軍との戦場になっている。鉄鉱石は、Naruvik 港から船舶によってドイツ国内に運ばれた。

※スウェーデンは「義勇軍」を組織して、非公式に参戦している。





inserted by FC2 system