《Mongolia / Монгол Улс》

列車(客車)
撮影場所:ロシア国境スフバートル〜中国国境ザミンウード

(2005年5月)


ロシア国境スフバートル〜中国国境ザミンウード

≪モンゴルの鉄道基盤改修計画≫

 モンゴルでは、総貨物輸送量の96%を鉄道がカバーしており、鉄道は国民の生活基盤を支えるライフラインとしての役割を果たしている。また、モンゴル鉄道は、北部に接するロシアと南部の中国とを結ぶ国際鉄道としての役割ももっている。モンゴルの冬はきびしい環境のため、自動車による移動が困難な地域もあり、鉄道は唯一の輸送手段となっている。モンゴルにおける線路はロシア鉄道の規格(1,600mm)で敷設されており、輸送事業を開始してから50年もの間、本格的な改修工事がなされなかった。そのため、機能低下や老朽化が著しく進行している。また、雪解け時期や雨期になると、線路冠水や路盤の崩壊などがしばしば発生するため、列車の運休を余儀なくされ、社会経済活動に大きな影響を及ぼしていた。

 (参照):本欄「モンゴルの鉄道網」(図)

 (参照):本欄「北東アジア鉄道網」(図)

 このような背景のもと、モンゴル政府の要請により、1996年から97年にかけて、ロシア国境のスフバートルから、首都ウランバートルの約50km南に位置するバヤン駅までの450km区間について、「モンゴル国鉄道基盤改修計画調査」を実施された。調査では合計184カ所が改修必要個所として選定され、モンゴル政府はこのうち101カ所の改修につき、日本政府に無償資金協力を要請した。この結果を踏まえ、最終的に提案された65カ所について、落石対策工事、橋梁改修工事、横断排水工事などの改修工事が実施された。改修工事に加え、施設の保全と維持管理に関する技術支援も行われている。また、モンゴルでは主要都市の電力の原料となる石炭はすべて鉄道によって輸送されているが、線路基盤の改修により、安定したエネルギー資源の輸送が確保されている。さらに国際鉄道としての信頼性が増し、通過貨物輸送の増大に対しても大きな期待が寄せられている。




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(はるこ@煩悩を背負った不良主婦)








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