《Kingdom of Nepal》

ヒンドゥ教の3大神(シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマー)のうち、シヴァ神を祭るネパール最大のシヴァ寺院であり、インド亜大陸にある4大シヴァ寺院のひとつ(聖地)。紀元4世紀頃にシヴァ派の聖地となった、とされる。本尊は、シヴァ・リンガ。主寺院(パシュパティナート寺院)の周囲には多くの寺院と、無数のシヴァ・リンガが祭られている。

シヴァ神は、金の角をもつ鹿(パシュパティ)=獣の王、となって、この地で過ごしたという伝説がある。

バクマティ川(ガンガーの支流)岸には、アルエガートと呼ばれる火葬場がある。火葬台は橋を挟んで上流に2つ。下流に4つ。最上流の火葬台は王族専用。下流に向かってカーストが下がる。写真の火葬台は、橋を挟んですぐ下の火葬台。

タイトル:パシュパティナート Pashupatinath 寺院
撮影場所:カトマンズ

アルエガートと呼ばれる火葬場

写真やや左の火葬台に、これから火葬される遺体
写真右に、この次に火葬されるのを待つ遺体(橙色の布)がある

水や油で浄められた遺体は、男性によって、火葬場まで運ばれる(女性は火葬場まで来ず、適当な場所で去る)。荼毘に付したら(着火したら)参会者は沐浴して、さっさと帰宅する。

服喪期間は、先祖祭 sraddha と呼ばれ、死者はこの間、霊が彷徨っていると考えられている。この間の霊は“危険な存在”とされる。先祖祭 sraddha は地域差やカースト等により異なるが、概ね約1年間続く。

まず死後3〜12日間は一切の家事労働が禁止される。この期間が過ぎると、バラモン僧により定期的に死者儀礼が行われ、およそ1年後、死者の魂は先祖の住む世界へ移行し、死者の魂は祖先霊となる。

いざ、着火

最初に火を着けるのは長男
または親族の中でもっとも親しい者

丸太を組み、頭を「北向き」にして白い布で刳るんだ遺体を乗せる。遺体の上に藁を乗せて燃えやすくする。

伝統的なヒンドゥ教を信仰する家庭では、一般的に3〜5歳以下の幼児、病死・事故死、妊婦、長男以外の者は、火葬にされず、土葬になることも少なくない。

着火(作業)中

火葬は、火の神(アグニ)に身を捧げる意味があり、
人生最後の儀式

丸太の下に藁と着火用の薪と細く切った木材を入れ、さらにバターの袋を突っ込んで完全に燃えるようにする(係員)。




つづく→






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