《Sultanate of Oman / Saltanat Uman》

乳香
撮影場所:ムトラ旧市街

小さい固まりが《乳香》

香炉を使い、薫香にして香りを楽しむ

樹脂を焚くと、テトラヒドロカンナビノールが発生する。これは、大麻の幻覚作用を起こす成分と同じ。

アラビア半島が原産の香料:乳香(Frankincence / Olibanum)。アラビア語では、Lubaan 、ラテン名ではオリバナムと呼ばれる。カンラン科Boswellia carterii/thurifera の樹幹皮部よりしみ出た膠状の樹脂を固めたもの。アラビア半島南端のドファール地方(オマーン)〜ハドラマウト地方(イエメン)および対岸のソマリアなどで自生する。

乳香を採取方法:木に小刀で樹皮に傷をつける。傷口から粘着性の樹脂が染み出て、空気に触れると固まってくる。最初の樹脂は、不純物が混じっており黒ずんでいる。時間をおいて2回目、3回目と同じ部分を傷を付けると、不純物がなくなり薄黄色〜薄青色の半透明な樹脂が出てきて固まる。1回の採取に約1ヶ月かかる。1本の木から年間で約10kgほどの乳香が採取出来る。薄黄色〜薄青色の樹脂の塊が、高級品とされる。

高級品は、若干渋みがある香り、普及品(やや褐色)は若干甘みがある香り。総じてレモン系のスパイシーな香り。口の中で噛み続けると、ガムのようなるが、ガムより粘着性が高い。

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