《Syrian Arab Republic / Al Jumhuriyah al Arabiyah as Suriyah》

アラブ風のタンドリー竈
撮影場所:デリゾール、ホムス専門店にて(店頭売りのみ)

窯の右の内側に張り付いているのが、ナン

ホブスの生地は《小麦粉》。これを水で捏ねて、半発酵させたもので、中国西部〜北西インド〜西アジア〜中央アジアでは主食であり、一般的なパン。大きさ・厚さなど、地域によっては違いはあるものの、基本的には同じもの。

大きなタンドリー竈の底には火がついた炭があり、竈の内部を高温に熱する。写真上左、「中華鍋をひっくり返した」ような形の布製のものに、生地を円形に薄く伸ばして張りつけて、これをタンドリー竈の内側の壁に貼り付けて焼き上げる。焼き上がり時間は1分間くらい。


ナンを配達中

焼きたてはパリパリしていて割れてしまうこともあるため、網状の台の上で休ませる。するとしっとりとしたヒブスが出来上がる。出来上がったホブスは、十枚単位で買われていく。



中級レストラン以上では、薄くて大きな《ホブス》は、およそ1/6に切り分ける。6枚ほどを1単位にビニール袋に入れ、客に出すことが多い(写真左)。テーブルの上に常備されている店もあれば、注文ごとに持ってくる場合もある。

シリア〜レバノン〜ヨルダンあたりで作られる《ホブス》は、約30cm以上の大きさがある。

《ホブス》は、出来たての総菜(カバブ等)などを「冷めないように」包んで保温したりも出来る便利なパン。こうすると肉汁がホブスに染み込み、これが実に美味しい。


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